きっかけは口呼吸と出っ歯
汚い話だが幼少期、ティッシュで鼻をかむ音で目立つのが嫌いで鼻をすすっていた。そうすると鼻が詰まるので口呼吸になるという悪循環をかましていた。そのせいで蓄膿症になるわ、出っ歯いわゆる『口ゴボ』になるわと散々な結果に。
そしてあるとき、部活動の仲間内でプリクラを撮る機会があったのだが、笑った顔から歯がはみ出していてねずみ男みたいで戦慄した覚えがある。「でやんす」とか語尾がつきそうだった。それからコンプレックスというほどではないが気になる存在になる。
コロナ渦のマスク社会が好機に
そしてコロナ渦。皆がマスク装着を余儀なくされるなか、口元が隠れることを利用し化粧をしない人だったり、髭脱毛を行う人が増えていることを耳にする。
コロナの長期化が見られた2021年、これは好機だと実家暮らしのマネーパワーを使い歯列矯正に挑んだわけだ。
健康寿命にも影響あり
私には92歳になる祖父がいるのだが足や聴覚の衰えはあれど、歯に関しては健康で銀歯や入れ歯などはない。介助も特別必要ないし身内としても尊敬する。
よくよく調べてみると、残っている歯の本数が多いほど寿命が長くなるデータが報告されているらしく 男女ともに高齢になるにつれてその傾向が強くなるらしい。 また、歯があることで踏ん張りがきき、転倒防止になったり、しっかり噛むことで脳への血流を増やし、認知症予防にもなるとか。
つまり健康寿命を延ばすためには必要なのではないかと考えた次第だ。
選んだのはワイヤー矯正
歯列矯正にはワイヤー矯正、透明なマウスピースを使用するインビザライン、舌側矯正など、様々な種類がある。矯正全般にいえるけど時間とコストがかかる。治療期間は症状の程度や治療方法によるがいずれも数ヶ月から2〜3年はかかる。
そのなかで私が選んだのは「ワイヤー矯正」だった。 その理由は
- 歯科矯正と言えばワイヤー矯正というイメージである程度の信頼がある
- 歯列矯正の中では価格が比較的安い
だった。とりあえず安さと確実性重視。
矯正器具が目立つのは欠点だがマスク社会となっていたのでそこはたいした問題ではなかった。
かかった費用は70万くらい
消費税込みで
- 診断料 22,000円
- 矯正料 440,000円
- 調整料 5,500円(月一回)
となる。開始して2年3か月経ったので、27か月×5500で148,500円、矯正前の歯石除去とかいろいろあるが大した額ではないがそれを加えても600,000円を超えることになる。(とくにクレジットによる44万一括決済は緊張した。)
これでも安いものでインビザラインや芸能人がやる裏側矯正などは技術がいるし、元の歯の状態によっては期間がかかり高額になるだろう。
実際の治療過程
最初に歯石除去を上下二日に分けて行う。次にレントゲン撮影と樹脂みたいなので型取り。樹脂でとった型は「こんなに変わったんだよ」とたまに見せびらかされる以外に用途はよく分からんけど、今後の治療方針とかを見るんじゃなかろうかと思う。
そして矯正装置の取り付け。矯正装置は、歯にブラケットと呼ばれる小さなパーツを接着剤で取り付け、それを矯正ワイヤーで繋ぐ。ブラケット自体は透明で目立たないがワイヤー存在感で「こいつやってんな」とバレる。
定期健診
経過を見るために最初の2か月は一週間か二週間ごとに通わなければならなかった。これが人によってはしんどいと思う。私は歯科が2kmの近場だったのが救いだった。ある程度安定すると月1でOKになる。
状態によっては避けられない抜歯
そして避けられないのが抜歯。人のよるけど親知らずが生えているならいずれ邪魔になる。それに限らずスぺースを確保するための抜歯が必要になることもある。
私は親知らずがないという非常にありがたい状態だったが、左右の上の歯を抜くという結果になった。健康な歯を抜くという行為に後ろ髪を引かれる思いだったがやむなし。
抜歯した両脇の歯を動かすために医療用輪ゴムを引っ掛ける。これも最初は痛いけど2、3日で慣れる
装着時の痛みや不快感
つけ始め
矯正器具を装着した際に不快感や痛みを感じる。つけ始めはまさに地獄。何を食べても痛みというか違和感が走り、これが何年も続くのかの自分で始めたことながら軽く絶望した。
しかし人は慣れるものでの一週間で違和感がなくなった。また、調整のたびに痛みを感じるが1〜3日で収まる。慣れって恐ろしいね。
口内炎
ねじって止めたワイヤーの端が口内に当たって粘膜を傷つけて口内炎ができる。よっぽど痛いなら歯医者で再調整してもらう。面倒なら矯正用ワックスで摩擦を減らすか、コンクールFなどの洗浄液で炎症を抑える。
食べ物が詰まる
インビザラインのように矯正器具を外せないので、つけたまま食事をしなければならないので肉や野菜の繊維や破片などの食べカスが溜まる。これが非常に不快でうがいでもなかなか落ちないのでタフトブラシや歯間ブラシを使うしかない
私は矯正前から口腔ケアには気を使っていて、ジェットウォッシャーを持っていてそれを使った。ノズルから水流を出し、汚れを洗い流すことでき、矯正器具と相性がいい。歯磨き前にこれを使うといい。
矯正を始めて2年と3ヶ月目の現在
そして2年3ヶ月目…抜歯した両脇の歯があと1、2mm動けばいいという状況まできた。
恐らく矯正期間が終わってもリテーナーを付けなければならない。まだまだこれからといったところ
【感想】早いうちにやれば良かった
歯というものは食事をするうえで365日世話になる部位だから、安くはないけど早いうちにやっておくことをお勧めする。ましてやコンプレックスとして悩んでいるのならなおさらだ。
小児歯科に通っている頃、親と歯科医の話を診察台の横たわりながら聞いていたが30万掛かるいうことを言われ断っていたのを見ていた。今だから思うけど、その時横から口を出してまでもお願いすべきだったかも。
口内や歯への健康意識が高まった
これを機にフロスをする頻度が上がったし、フッ素が限界の1450ppmの歯磨き粉を使うようになった。歯を磨いた後の間食はなくなったし、完全に習慣化してるから器具を外しても維持できそう。