私はもともと、上下配置でデュアルモニターを使っていました。メインモニターで作業中、上に配置したサブディスプレイで動画を垂れ流し、息抜きがてら顔面を上に向け、動画視聴するという環境で過ごしていましたが、継続していくうちに首が痛くなってきました。
そんな時にあらい氏の『デュアルディスプレイにするならモバイルモニターとの上下構成にしろ』という動画を見かけて、それをモロパクった次第です。
デュアルモニターにするなら上下構成にする
あらい氏の解説動画をめっちゃ噛み砕くと
ことからストレスを感じやすくなります。
そこで『人間の視野が垂直方向の中でも下方向に対して広い』という仕組みを利用して、メインモニター下にサブモニターを配置することで、見た目問題及び健康問題を解決できる…ということらしいです。
論文から引用なされたりと、エビデンスがしっかりしているので「はぇ〜」と思わず感心してしまいました。
ロッド+マグネットを使ってモニター裏で浮かせる
そんなこんなで、モバイルモニターを導入してしばらくは付属のカバー兼スタンドを使っての天板直置きスタイルで使用していましたが、ただでさえ奥行きが60cmしかない極小天板なので非常に邪魔でした。
「なんかいい方法ないかな~」とYouTubeをうろうろしていたところ、後述の動画達の存在を思い出し、デスク環境の深淵とも言えるモニター裏システムに手を出してしまいました。
理想の書斎づくり氏の動画を初めて視聴した際は、「なんだか難しいことやってんな~」と思っていた程度でしたが、後にあらい氏の動画を観て、進研ゼミの漫画よろしく「前観た動画でやったところだ!!」と点と点が繫がって、伏線回収のような謎の快感を覚えました。
参考にした動画など
発案者のあんじょ氏のポスト
理想の書斎づくり氏の動画
アライ氏の動画
マウントするモニターは15.8インチ
アライ氏と同じVisionOwlのモバイルモニターを購入。ただ、ある程度の大きさのものが欲しかったので、参考動画の10.5インチではなく15.8インチにしました。
600gと軽量で扱いやすく、MagSafeでも浮かせられますし、クポーン込みで13,000円程度と安価ですが特に不満もなく使えているのでおすすめです。
使うパーツ一覧
この写真にあるパーツだけで約8000円もします。加えてクランプテーブルやM4ネジセットを追加すると1万弱になります。一度構築すると便利なのは間違いないですが、生半可な覚悟でこのシステムを組もうとしている方はまだ間に合いますので、今すぐ回れ右をしてください。
準備はよろしいでしょうか…?
モニター背面用クランプテーブル
構築の礎もとい、根幹といっても過言ではありません。
あんじゅ氏のポストだと数百円の補強金物を使用していましたが、このシステムにはケイスケ・ホンダの『伸びしろ』、もとい『拡張性』があることを踏まえて、理想の書斎づくり氏を参考にクランプテーブルを使用。
15mmロッド
基本的に短いほど安価なので、メジャーなどで必要な長さを逆算して購入したほうが安く済みます。
私はモニター下、且つ中央寄りにモバイルモニターをマウントする予定だったので垂直方向・平行方向共に長さが不要だと判断し、15cmと比較的短小なものを購入しました。
モニター裏を横断する様な壮大なマウント計画を企ている方は、ロッド同士を連結するコネクタがありますので、どうかご安心ください。
ロッドクランプシリーズ
カタカナがひらすら並ぶのは私が意識高い系だと風評被害を被りそうなので、商品名を除きロッドクランプを以降RC(Rod Clamp)と呼称します。
ロックノブをまわすことでロッドを固定させたり、緩めて長さを調整がすることが可能。わざわざ工具を使わずに指で容易に調整が可能なのでめちゃ便利です。
今回使いませんでしたが、Webカメラやマイクを設置する際に便利な平行RCなるものもあります。
シングルロッドクランプ
ロッドを1本通すことができます。(見たまんま)
大きめの穴の方でクランプテーブルへネジ留めすることができ、ロッドを平行に通すことができます。このシステムの根本となる部分。
直角ロッドクランプ
ロッドを交差するように通すことができるのが特徴。シングルRCのロッドから垂直方向に伸ばすことができます。
今回の場合、この直角RCがあることでモバイルモニターの首振り・角度といった上下左右の調整が可能になります。
ロッドクランプコネクター
ロッド穴とは別に1/4インチネジのメスが四方八方(5箇所)に設けられています。
これと1/4インチネジを用いることで、チーズプレートや今回使うスマホホルダーといったアタッチメントの増設が可能となります。
1/4インチネジ穴付き MagSafe対応スマホホルダー
参考にしたアライ氏の動画ではMagSafe充電器をご使用なされていましたが、今回、マウントするモバイルモニターには充電機能がないので、やっすい固定用の物を購入。
裏面に1/4インチネジのメスが四方八方(一箇所)に設けられています。
磁気リングが付属しているのでモバイルモニター裏に貼っ付けて浮かす計画です。
1/4インチネジ
RCコネクタとスマホホルダーを接続する役割があります。
【比較】SmallrigよりNiceyrigの方が安い
Amazonなどでロッドクランプを探すと『Smallrig』と『Niceyrig』の2つのブランドの製品が目に付くと思います。数多のサイトを覗いた限りだとNiceyrig製品の方が安価に感じました。
「どっちを買えばいいの?」と疑問を抱く紳士淑女の方々がいらっしゃるかも知れませんが、結論、安い『Niceyrig製品』で問題はありません。
現状、私はメルカリなどのフリマサイトで調達したものを含めてこのシステムを構成しており、いわばニコイチのような状態です。シングルRC2つはそれぞれのブランドのものを使用してロッドを固定していますが、特に違いは感じません。
ご自身の懐事情と相談して、「ブランドは統一したい」という拘りを貫いてもいいですし、「モニター裏なんて常に見るわけでは無いから不自由さえしなければいい」と思えば、フリマサイトでも探してみて、その時に安いもので揃えてもいいと構わないと思います。
【採用は見送り】チーズプレートは不採用
理想の書斎づくり氏の動画ではモニターサイドにiPadをマグネット固定する際のガイドとしてチーズプレートを使用していましたが
今回のモニター下マウントでは
などのしょうもないケチな理由で採用を見送りました。
組み立ての手順
既に組み上がったシステムを見せられても、なんのパーツをどうすればいいのか分からないと思うので、なるべく噛み砕いて説明してみます。
モニター裏システムの作り方
先ずは基盤となるモニター裏のシステムを作ります。
- 手順1モニター背面用クランプテーブルをモニターアームと共締めする
同封されている長めのM4ネジでクランプテーブルとモニターアームをVESAマウントに共締めします。
30インチを超えるウルトラワイドなディスプレイでこのシステムを構築されている方が多く、私のオンボロ27インチモニターでも通用するか不安でしたが、結果的に上下からマウント棒がはみ出さずに固定することができました。
VESAマウントの左右を繋ぐ『コの字型クランプパーツ』は邪魔になるようであれば使わなくて構造上問題はありません。私の場合、コンセントを磔にするのに役立っています。
VESAマウント部分に十分な空間が確保できない場合、クランプテーブルに同封されているスペーサーで距離を稼ぐことができます。
- 手順2クランプテーブルにシングルRCをネジ留めする
M4ネジとナットとワッシャーでシングルRCをネジ留めします。思ったよりグラつきますが、左右にロッドを通すと意外と強固になります。
- 完成
おめでとうございます、これにて土台は完成です。
モニターマウントの作り方
次にモバイルモニターを持ち上げるマウントを作ります。
- 手順1直角15mmRCに15mmロッドを通す
- 手順2片方にRCコネクターを通す
- 手順3RCコネクターに1/4ネジとMagSafe用スマホホルダーを取り付ける
これで完成しました。これらを合体させます。
- 手順4シングルRCに先程のロッドを通す
一通り組み上げるとこのようになります。モニター裏からロッドまで全部黒なので分かりづらいかも知れません。
VESA規格は100mm×100mmなので、取り敢えず平行方向にロッドを通したければ、15cmもあれば十分そうです。
モバイルモニターの裏面に磁気リングを貼り付ける
最後にモバイルモニター裏にスマホホルダーに付属していた磁気リングを貼り付けます。
ベゼルが太い方の裏側に磁気リングを貼り付けて、マウントの位置を調整することでメインモニターでベゼルを隠すことができました。
しかし、このままだと映像を出力すると画面がひっくり返ったままなので、設定>システム>ディスプレイ>画面の向き から『横(反対向き)』にすることで正常な向きに調整することができます。
完成
メインモニターを動かしてもそれに連動してスイスイと動いてくれます。
【感想と結論】めちゃ便利
この環境になって2週間程ですが、思いついたことを述べていきます。
【メリット①】出し入れや角度調整がスムーズ
モニターの首振りや上下の角度調整・ナニの出し入れとは言いませんが、それらがノブ1つでは容易に変更できるのは、この上なく快適です。
今回のモニター浮かせマウントで存在するノブ(つまみ)をまとめてみます。
最初は何がどのロッドを動かすのか分からずに、モニターを動かして目視確認しながらの調整が若干面倒だと感じていました。
しかし慣れてしまえば、手探りでノブをまわす調整することができてしまうわけです。もっとも、MagSafeで固定しているだけなのでモバイルモニターを外せば、調整は容易だったりします。
【メリット②】拡張性がある
参考にした方々はシングルRCを上部につけて、Webカメラやマイクを組み込んでいるようですが、私はしがないブルーワーカーなのでビデオ会議など致しませんし、オンラインゲームで会話を楽しむようなコミュニケーション能力もありません。
しかしこれを見た画面の前の方々はその柔軟な発想力でこのシステムを100%、いや200%以上の活かすことができるでしょう。がんばってください(他力本願)。
【デメリット】価格がネック
今回はモバイルモニターを浮かせるためにロッドの長さを必要最低限にしたりと、元来のケチっぷりを遺憾なく発揮したつもりですが、それでも諭吉と数人の英世が手元からいなくなってしまいました。
維持費こそかかりませんがパーツ一つ一つが1英世(1,000円)から3英世(3,000円)します。
モニター裏システムの範囲を広げる=財布の中の偉人たちを犠牲にする
このことを我々は決して忘れてはなりません。
ついにトリプルモニター環境になってしまった
元々の持っていた24インチモニターは追加で100cmのモニターポールをおっ立てて、メインの上に鎮座させました。
それぞれの役割としては
となり、電気代の掛かりそうな(自称)贅沢仕様になってしまいましたが、いざ使ってみるとやたら快適で、デュアルを超越してトリプルモニター環境こそが私にとって最適だと確信しました。
さらにモバイルモニターと共に
を隣接するベッドに持ち込むことで、うつ伏せでムフフな大人の時間を堪能することができるようになりました。(これが本命)
【合計金額】11,910円なり
Amazonで揃えると11,910円になります。
リンクを貼っておきます。
- 長尾製作所 マイクアームをモニター背面に設置ができるVESA規格対応クランプテーブル
¥2,864(Amazon Prime会員価格)
Amazon.co.jp - NICEYRIG カメラロッド 15mmロッド 2本セット 長さ15cm
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