初めてのバイクをジモティーでスーパーカブ110を14万円で購入した体験談である。個人間売買ゆえの緊張感や感想、購入後に自走で帰宅してからの流れを紹介する。
初めてジモティーを利用する人や、中古バイク購入を検討している人の参考になれば幸いだ。

部屋主のアンデルです。実家暮らしが6畳子供部屋で快適に過ごすための術を模索しています。X・Youtubeもやってます。
愛車の燃費悪すぎ

私の愛車は先代のフィット。カタログ値だとガソリン車の中でも燃費が良いとされる26km/Lなんだけど、職場までの往復6kmという近距離をメイン運用した結果、10km/Lを記録してしまった。
実燃費で15km/L〜が多いというのにこの有り様。昨今の燃料費の高騰相まって、2ヶ月で6000円も飛んでいく。これはいけないと自転車を買って、5年ぶりに乗り回すことになった。
自転車は暑くて疲れる

いうことで折りたたみロードバイクを買ったんだけど、やたら細いサドルのせいで数分に一回は立ち漕ぎをしないと尻が痛くなって持たない。
車検とかの目立った維持費はないんだけど、極度の暑がりには、炎天下の中汗を書きながら漕ぎ続けるのは避けたかったんだ。
代替移動手段をバイクにする
現在のツーリング仲間にちょうどカブシリーズの良さを力説され、興味を持ったのもあって4月に小型二輪の免許を取った。その過程で知ったんだけどカブシリーズはめちゃくちゃ燃費がいい。
ChatGPTによると
- 小排気量でパワーが控えめ
- 軽量な車体
- 燃料噴射制御が優秀(PGM-FI)
- 効率の良いミッションとクラッチ
- 街乗りに特化したエンジン設計
によって、50km/lは当たり前で排気量によっては70km/lもいくんだとか。
借り物の古いリトルカブは疲れる

免許を取ってからしばらくは2000年前後頃のリトルカブを通勤用に借りてたんだけど、全く慣れない。
というのもアクセル・ハンドルブレーキ・ウインカーという操作全般が右に集約されて忙しいんだ。ツーリング中に慣れはしたけど、親指がつりかけて苦痛だった。小型二輪の免許を初めてのツーリングもしたけど異常に疲れた。
カブは元々、新聞配達・郵便・飲食店の配達など片手運転が多い用途で使われることが多かった。
そうなると、「左手に新聞、右手だけで運転・操作」する場面がある。
そのときに、右手でアクセル操作+ウィンカー出せる設計の方が合理的な仕組みだった。それがウィンカー右側という少し珍しい仕様の正体。
欲しいのはスーパーカブ90・110
せっかく免許を取ったから、排気量の多いものにして30km/h制限や二段階右折とおさらばしたい。あとツーリング仲間のハンターカブの125cc、クロスカブの110ccに合わせたかった。
買ったのは型落ちのJA07型の110cc

結果的に買ったのは2008年〜2012年まで製造されていた、2代前のJA07という型式のカブ。ChatGPTによると
インジェクションの導入やフレーム刷新、クラシカルな見た目など、旧車と新型のいいとこ取りをしようとした意欲作だけど、そのぶん評価が分かれる存在でもある。
だとか。見た目は台数が出ていてパーツも多く、カスタムの自由もあるのでそこまで気にしていなかった。
ジモティーでの実際の流れ
購入の意思を伝える

状態のいい車両は争奪戦になる。相手が早く売り切りたいなら尚更。確実に欲しいなら、他人を出し抜いてできる限り早めの予定を組むべき。今回の出品者は特に急いで売りたいというわけではないようで、ゆったりめのスケジュールになった。
【対面1回目】現車確認

私自身、小型二輪の免許を取ったばかりでバイクの知識がなく、部品やパーツの説明をされても何がどういう役割を果たすのか分からない。
ということで今回は免許を取得するきっかけになったツーリング仲間についてきてもらった。
状態の確認

タイヤの溝も十分で中古の中古と言う割には一部サビがあるものの綺麗だし、オイル交換も日付がきちんと記録されていた。
しかも純正のグリップヒーターやリアボックスなんかも付いていて最高だった。
案の定、16丁とかなんだとか意味がよく分からなかった(エンジンの回転を後輪に伝える役割を担う『スプロケット』の丁数のこと)。
試乗

出品者の許可を得て、取引場所周辺を試乗してみたところ、それまで借りていた古いリトルカブとの快適さの違いに驚いた。
ちゃんとウィンカーが左にあるし、エンジンの始動がキックスターターじゃなくてセルボタンだし、振動で尻が痛くならない。おまけにウィンドスクリーンと防風ハンドルカバーが付いていて風に受けにくく疲れない。
同伴者にも太鼓判をもらった購入の意思を固めた。
その場で支払って乗って帰る

14万をその場で支払い、出品者の了承のもと乗って帰った。
帰りにはご厚意で予備のチェーンと純正の前かごとカバーまで頂いた。出品者に感謝。
ツーリング

ゴールデンウイーク真っ只中に阿蘇山にツーリングに行った。
リトルカブじゃなくてスーパーカブの方で行ったのは正解。慣れもあるだろうけど、倍の距離走ったのに疲労感が全然違う。ウィンカーの位置も大事。
【対面2回目】ナンバープレート引き渡し
ツーリングも終わり、バイクが必要な用事がなくなったので出品者と日程調整をしてナンバープレートを廃棄してもらう。
必要なものは以下の2つ。
- ナンバープレート
- 自賠責保険証明書
出品者に自身が住んでいる市区町村に廃車手続きをしてもらう。その際に出品者はナンバープレートと引き換えた『譲渡証明書』を受け取る。この書類がないと新規登録ができない。
当たり前だけど、ナンバープレートを取らないといけないから引き渡しの時にバイクで行って帰ろうとしたらダメ。当然、道交法違反。これがちょっと手間。
工具を持って行き、プレートを外してバイクを押して帰るか、別の交通手段で集合場所まで行かないといけない。私は自転車で行った。
【対面3回目】書類を貰う
出品者から『譲渡証明書』を受け取るだけ。
市役所でナンバープレートをもらう
市区町村の役所に行き、新規ナンバープレートを交付してもらう。
手続きに必要なものは以下の3つ。
- 譲渡証明書
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)
- 印鑑
私の市区町村では印鑑はいらなかった。
所要時間は10分ほど。さすがに午後の税務課原付部門に待ちはなかった。実際に暇そうだったし、どうせすぐ終わるから安心してほしい。
コンビニで自賠責保険に加入する
新しいナンバープレートを受け取ったその足で、セブンイレブンで自賠責保険に申し込んだ。
ネット事前予約がスムーズでおすすめ。ナンバープレート交付の待ち時間で入力が完了する。
原付の自賠責保険の契約期間と金額は以下の表を参照。
期間 | 一般原付(排気量125cc以下) |
12ヶ月契約 | 6,910円 |
24ヶ月契約 | 8,560円 |
36ヶ月契約 | 10,170円 |
48ヶ月契約 | 11,760円 |
60ヶ月契約 | 13,310円 |
直近で他のバイクに乗り換えする予定がなければ、60ヶ月を選ぼう。というかそれ以外を選ぶ理由がない。
あとは指定の金額をコンビニで支払い、『しおり』と『自賠責保険ステッカー』を受け取り、マルチコピー機で『自賠責保険証明書』を出力して終わり。
私が支払いをした際は、レジ担当が外国人留学生でお互い無知だったため、上記の2つを受け取らずに証明書を出力してコンビニを後にしてしまった。のちにツーリング仲間との会話でその事実が発覚、急いでコンビニに戻り領収書を見せたところ、日本人の店長に対応してもらったので事なきを得た。
この記事を読んでいる人は注意してもらいたい。
ジモティーを使った感想
何回かジモティーで取引はしたことあるけど、5桁を超える物は初めてだったので学ぶことも多かった。結論、事前知識と取引相手の民度が重要という話なんだけど詳しく書いていく。
相場より安い

まず価格面が魅力的。今回はスーパーカブ110を14万円という破格で購入できたわけだけど、ジモティーは現金支払いの場合だと中間マージンが無いぶん、掘り出し物がゴロゴロしてる印象。
ただし、整備歴や書類関係など、ちゃんと確認しないと後で泣きを見る可能性もあるから、チェック項目を自分で用意しておくのが大事。
そもそも個人間売買はノークレームノーリターンが前提みたいな暗黙の了解がある。事業者にある保証やら整備やらアフターフォローを取り除いて、その分安く買えるようになってるからしょうがない。
現車確認は必須

写真と説明文だけを信じて即決するのは絶対にダメ。というのも、出品者が全てを正直に書いてるとは限らないし、そもそも伝え漏れや写真に写ってない傷・サビなんかもよくある話。
今回も現車を実際に見に行って、「思ってたより状態いいじゃん」っとなったからこそ安心して購入できた。エンジンのかかり具合、アイドリングの音、ウインカーやブレーキランプの動作確認、さらにはメーター表示やハンドルの遊び具合まで、チェックポイントは多い。でもこれを飛ばしてしまうと、あとから修理費が嵩んで結局、高くつく可能性もある。
できれば知識のある友人と一緒に行くか、購入候補のバイクが複数あるなら1台だけに絞らず、何件か回って比較するのが理想。焦らず、納得してから買う。それがジモティーで後悔しないコツだと思う。
ある程度の知識がいる

やっぱり最低限の知識は持っておいたほうがいい。たとえば「スーパーカブ110の相場はいくらか」「この型は何年式で、どんなトラブルが起こりやすいか」「タイヤやチェーン、ブレーキの摩耗具合はどこを見れば分かるか」みたいな基本的なチェックポイントを知らないと、見た目がキレイでも中身がボロボロなんてこともある。整備記録が無かったり、改造されてることもあるから、判断材料が乏しい分、自分で“選ぶ目”を養わないといけない。
もちろん初心者でも買えないことはないけど、「安い=お得」とは限らないから、そのへんはしっかり見極める必要がある。ネットで調べるだけでも違うし、事前に中古バイクの見分け方を勉強しとくのがオススメ。
たまたま出品者が良い人だった

ジモティーに限らず、フリマサイトのトラブルは最近話題になる。説明と違うものを売りつけようとする悪質な出品者もいる。出品側もできるだけいい条件で売りたいし、さっさと売ってしまいたいに決まってる。ただ、詐欺を行うのはさすがにダメ。
今回の取引で一番ラッキーなのは、出品者がとても良心的な方だったこと。正直ジモティーみたいな個人売買だと「ちょっとクセのある人だったらどうしよう」と不安もあったけど、実際はかなり丁寧で対応も早くて安心してやり取りができた。
メッセージのやりとりでも、こちらの質問にしっかり答えてくれ、現車確認も快くOKしてくれたし、むしろ薦めてくれた。実際に会ったときも物腰が柔らかくて、最終的に取引が終わったあとも、「書類関係で分からないことがあれば、後日でも連絡ください」って言ってくれて助かった。
もちろん、こういう出品者ばかりとは限らないけど、今回は運良く“当たり”を引いた。ジモティーは相手次第なところもあるから、出品者の評価や説明の文章、最初のやり取りの時点で「この人なら大丈夫そう」と感じられるかどうかが、スムーズな取引のカギだと思う。
今回の記事は以上になります。また違う記事でお会いしましょう。さいなら!