昨年末に買った3Dプリンター。最初の頃は、うまく印刷できるか不安でちょくちょく覗いていたけど、今ではもう全幅の信頼を置いている。印刷指示を出したら、そのまま放置してる。
複雑なものだと印刷に何時間もかかるから、なるべく寝ている間に印刷を終えたいんだけど、結構うるさい。騒音が何時間も続くのは勘弁だし、睡眠に悪影響が出るのも避けたい。
ということで、3Dプリンター用のエンクロージャーなるものを作ることにした。3Dプリンターの騒音で困っている人の参考になれば幸い。

親の脛を喰らうサトゥルヌス、略して「サトル」です。実家暮らしの6畳子供部屋から、人生の最適化を発信しています。X・Youtubeもやってます。
3Dプリンターはうるさい

周囲に壁がない状態で印刷中の音を測ってみたら54db。これがどのくらいの音量かチャッピーに聞いてみると、やや強めの雨や普通の会話(1m程度の距離)に相当するらしい。
この程度ならノイズキャンセリングイヤホンで対策できるんだけど、さすがに寝ているときに常に1mの距離から話しかけられたり、雨に打たれるのは勘弁。
しかも最近は、イヤホンをつけすぎて耳が荒れて耳鼻科を受診するはめになった。結果、しばらくはカナル型イヤホンの使用禁止令が出てしまった。
ということでオープンイヤー型イヤホンやスピーカーを使っていても、気にならないラインまで騒音対策をしていく。
振動は対策済み

印刷中の音といっても色々あって、モーターやベルト、ファンが動くことで発生する駆動音と、本体やテーブルが共振して響く振動音がある。
特に、印刷開始直後の振動キャリブレーションの音がうるさい。プリンターそのものよりも、設置している棚が振動して音を増幅しているケースもある。
実は「できることはしておこう」ということで、振動対策に関してはすでにやっておいた。
この記事を参考にして大体2000円くらいで対策できた。
この順番に重ねて、その上にA1 miniを置くだけ。
密度の高いコンクリート平板でプリンターの振動を受け止め、ゴムシートと防振ゴムで振動が棚に伝わるのを防ぐ。
効果てきめんで、振動に伴う騒音は軽減されたわけなんだけど、駆動音はそのまま。これを何とかしたい。
エンクロージャーが欲しい

極力、物を増やしたくないので、今あるものでエンクロージャーを代用して騒音対策できないか考えてみた。

まずは、祖父が後付けで作ったらしい3連棚。
脚立を使わないと印刷状況を確認できないし、シーリングファンの位置も近い。脚立に登るたびに、恐怖に怯えなければならない。
しかも奥行きが足りず、プリンターが微妙にはみ出してしまう。これでは扉を作ったとしても、きれいに密閉できず音漏れしてしまう。

次に、ラブリコで作った突っ張り棚。
ロボット掃除機が床を気にせず通れるのはいいんだけど、こちらもまだまだうるさい。開放的なので、どこに配置してもうるさい。
「じゃあクローゼットの中に突っ張ればいいじゃないか」と思ったけど、ベッドがクローゼットの目の前にある。しかもそっちに頭を向けて寝ているので、結局うるさい。
やっぱり6畳だと収納もないし狭い。ということで最終手段の新たなる家具の召喚に手を出した。
必要な寸法は50×40×55cm

A1 mini本体は、高さ36.5×幅34.7×奥行31.5cm。
ただし、印刷中はプレートが前後に動くし、ケーブルを逃がすスペースも必要だから、このサイズぴったりではダメ。フィラメントケースやAMS Liteを置く場合は、その分のスペースも必要になる。
とりあえずエンクロージャーの中に置きたいのは、振動対策をしたA1mini本体とフィラメントケース。この2つを置いて問題なく動作できる空間を確保したい。
フィラメントケースは高さ25×幅12×奥行23cm。
加えて、振動対策としてコンクリート平板(3.5cm)、防振ゴム(0.5cm)、溝付き防振ゴム(1cm)を下に敷いているので、その分の高さも考慮する必要がある。
以上を踏まえて、必要な内寸を計算すると、
- 高さ:50cm
- 幅:40~55cm
- 奥行き:55~70cm
になった。
IKEAの棚をエンクロージャーとして使う

サイズを決めたのは良いものの、ニトリや楽天市場で棚を探しても奥行きが足りない。せいぜい本を収納する程度。かたやクローゼットになると値段が高すぎる。
ということでIKEA。やっぱり世界的企業は品揃えが違う。そして先駆者の動画や記事を読み込んだ結果、候補は2つ。
特筆すべきは奥行き。ベストーは40cm、プラッツァは40cmと55cmのバリエーションがある。A1miniを正面向きで置くならプラッツァの55cmしか選択肢はないけど、横置きなら40cmでもいける。
そして、印刷過程を閉めっぱなしで確認できるのはベストー専用扉の『GLASSVIK/グラスヴィーク』というガラス扉だけ。
木の扉よりもガラス扉のほうが密閉性が高く、防音効果も期待できそう。基本放置とはいえ、印刷の状況を確認できるに越したことはないので、ガラス扉にする。
参考にしたnote記事と動画を貼っておく。


一式13,000円はちょっと高い

IKEAで一式を購入するとこんな感じ。
1万円を超えるのは避けたいし、別に新品じゃなくてもいいので、ジモティー→フリマサイトの順で探してみることにした。
棚とガラス扉はフリマサイトで購入

ほかの家具や壁紙の色に合わせたダークグレーかブラックブラウンにする。
ちょうど、ブラックブラウンのフレーム(60×40×60cm)とブラックのガラス扉のセットが8,000円で出ていたので購入した。
届いたので組み立てる

IKEAの「安かろう悪かろう」という噂は聞いていたけど、組み立ての時点ですでに怪しい。
奥の裏板を差し込む溝が、板の厚さに対して広すぎるせいでガタつく。
さらにガラス扉を取り付けると重心が偏るため、開け閉めするたびにベストーが平行四辺形になる。専用品なのにこれはひどい。
奥板にはボルトで壁に固定するための穴があるけど、これを使うと配置が限られてしまう。
さらにひどいのが、扉を右側に付けるとベストー自体が左に傾くこと。逆に取り付けると反対に傾くから結果は同じ。
部屋の角に配置し、壁をストッパーにしてベストーの傾きを抑えようとしても、今度は扉の重心が反対側にかかる。
180°程度は開くとはいえ、このままだと右側が壁なのに左開きという、クソ使いづらい環境を構築しなければならない。
背面を壁固定
しかも剛性が低いと振動をモロに受けて、それが騒音にもつながる。今回の目的はあくまで防音なので、ここは見逃したくない。
最終的に部屋の角に配置した上で先述の穴でボルトで壁に固定した。子供部屋だからできた強引な技。
後で思いついたけど、賃貸で穴を開けたくなかったらラブリコなどの突っ張り棒を壁に生やしてそこにボルトで固定するという方法もアリかも。
配線用の穴を開ける

ケーブル配線用の穴を空ける。穴の大きさは直径6cm。
大きさのこだわりの理由は、昇降デスクの天板の配線通し穴を塞ぐパーツを流用したいから。それだけ。大した理由はない。コンセントが通るならもっと小さくても良い。

脚もフリマサイトで購入

ただでさえ狭い6畳で、できる限りスペースは有効活用したい。そんな狭い子供部屋がホコリまみれにならないのはEufyのおかげ。そんなEufyの住まいを、棚の下に確保したかった。
Eufy本体と充電ステーションを置くには、高さが約10cmあれば足りる。IKEAの純正脚は12~13cmなので、ちょうどいい。
最初はA1 miniで脚を印刷しようとしたけど、今使っているPLAだと強度を確保するために充填率を上げる必要があり、フィラメントの消費量が増える。強度のあるPETGフィラメントを使うなら、新たに買わなければならない。
結果、中古品を買ったほうが良いと判断して、2本1,000円のところを4本1,000円の中古品で済ませた。
Eufyが収まった

今まですのこベッドフレームの下にEufyのお家を設けていたんだけど、たまに迷子になる。ここなら浅いから迷わず帰れるし、ステーションの充電もA1miniと同じ電源タップから拾える。
しかもEufyがはみ出さないベストなサイズ感。デッドスペースを有効活用出来て良かった。
【結論】ちゃんと静かになった

肝心の騒音なんだけどめっちゃ静かになった。測ったら35dbほど。これは病室内、落ち葉の音、静かな住宅地の深夜くらいの音らしい。たしかに開放型イヤホンでも問題ないレベル。
測定後に配線用の穴の数をもう一つ増やして再測定したけど、特に影響はなかった。
起動直後のキャリブレーション音は防げない
印刷品質を上げるために、印刷開始直後に振動を補正する「共振キャリブレーション」が行われるんだけど、その音だけはどうしても防げない。といっても5秒くらいだから我慢はできる。
【追加アップデート】スライドレールで本体を引き出したい
引用元の記事ではAMSを引き出していたんだけど、横向き配置だとオイルを塗ったりするのが少々面倒なので、なんとか本体ごと引き出せるようにしたい。
重すぎて実用的じゃない

コンクリート平板とA1mini本体。これが重いから引き出すのも一苦労。しかも、重さでレールが下がってしまってレールの鋭利な角がベストーの表面を削ってくる。黒い表面までめくれて木目が露わになり、大惨事。
そもそも参考元の記事ではAMSを引き出していたので、A1 mini本体とコンクリート平板を引き出す用途には向いていない。当然といえば当然。これはよろしくない。
騒音が戻ってきた

スライドレールを設けたことで空洞が発生、振動による騒音が再発した。せっかく防振防音対策が成功してニンマリしていたんだけど欲をかいた。
代わりに引き出しを作る
もともとUnderwareというフレームワークで昇降デスクの天板裏に収納作ってはいた。それをベストーで再現しようという魂胆。
記事はこちら。
ただ、いかんせんフィラメントの使用量が多い。そして時間もかかる。
引き出しを印刷するのはコスパが悪い

ふと見ると傍らには無駄になったスライドレール。「これを使って天板に収納を作れば良いのでは?」と気づいた。怪我の功名。
縁部分にビス固定できるくらいの厚さがある引き出しをセリアで見つけたので、早速取り付けた。
これは普通に使えるし便利。
3D設計の賢者が集う場所では、私が人生を2周しても設計できないようなスライドレールや引き出しまで作ることができる。
しかしながら、昨今の物価高でフィラメントの価格も上がってきたし、代用できるものは代用する。適材適所が大事。
モノは増えたけど結果的に良し

部屋にまあまあ馴染んでる。どでかい家具が増えたけど、eufyの充電ステーション隠しになったから良かった。
個人的には気にならないけど、見栄えやメンテナンス面からA1miniを正面に据えたいのであればプラッツァの55cmがおすすめ。というか金とスペースがあるなら絶対にそっちの方がいい。
色々試行錯誤した私を踏み台にして、静かな環境を作り上げて欲しい。
今回紹介したモノはもれなくアフィリエイトリンクが貼り付けてあります。私のことを応援しても良いという、稀有な方はそちらからお願いします。
至極真っ当な方にはセルフ検索でのショッピングをお勧めします。
今回の記事は以上になります。また違う記事でお会いしましょう。さいなら!



